魅力的なカフェもたくさん!歴史と散歩する由比ガ浜大通り
2021年8月25日

海に向かって若宮大路の途中、下馬の交差点を右に曲がり少し進めば、由比ガ浜大通りに出ます。

平坦で緩やかに長谷の方まで続く二車線の道路に面してのぞいてみたくなるようなお店があちこちにあり、散歩にも楽しい道。

今回は由比ガ浜大通りを紹介します。

別荘の御用達・由比ガ浜大通り

由比ガ浜大通りは、長谷の辺りまで続くおよそ1キロの道で、地図を見ればわかるように江ノ電に沿うようにつくられています。

由比ガ浜周辺は別荘がたくさんあり、多くの有名人・著名人が過ごした避暑地でもあったため商店街として発展したと言われています。

そのため、道の途中には川端康成が通っていたという老舗の鰻屋さんの「つるや」さんや、夏目漱石の「こころ」には由比ガ浜の描写があったりと歴史散歩としても楽しいところ。

下馬を超えるとまず、江ノ電の踏切があり、その少し先の左手には公衆トイレがあります。

意外と知られていない?公衆トイレ

ちょっとオシャレな感じで、知らないとトイレだとは気が付かないかもしれません。目印は昔ながらの郵便ポスト。

コンビニもここ最近増えましたが、観光中に知っていると便利ですよ。

道を進むと今度はお地蔵様の姿が。

信号の名前にもついている「六地蔵」です。このお地蔵様は昔この近くにあった刑場で亡くなった人の魂を慰めるために設置されたと言われています。6つある理由については仏教の六道を象徴しているそう。松尾芭蕉の句の石碑もあります。

その信号の少し先に進むと「BANK」の文字が。こちら文字通り、旧横浜興信銀行由比ガ浜出張所だったところ。

その建物を利用しているのが「ザ・バンク」。なんとも趣のあるバーですが、一度閉店したことがあってすごく残念だったことを覚えています。

しかし、その後復活し現在もバーとして営業しています。

今は小町通りの周辺にもチェーン店の居酒屋も増えていますが、以前は遅くまでやっているお店も少なく、昔、聞いたところによると、鎌倉辺りでロケがあってその後にご飯でも、となると遅くまでやっているお店を探して大船あたりにくる芸能人も多かったとか。

ちらほら、そんな噂も耳にしていました。

その意味でもお酒を楽しめる場所はありがたかったと思います。

発見するのも楽しい!あちこちに歴史の足跡

さらに先には前出の「つるや」さんがあり、しばらく進めば麩まんじゅうで有名な「麩帆」さん。その角を曲がれば、鎌倉文学館があります。

由比ガ浜大通りも2/3を過ぎたあたりには、レトロな外観が特徴的な「柴崎牛乳本店」があります。

会社の名前は柴崎商店といい、現在も牛乳配達をしているお店です。こちらの牛乳の愛飲者には芥川龍之介もいたそう。

ここを過ぎれば長谷寺の入り口に続く参道も見えてきます。

昔ながらの店に交じってここ数年、お店の入れ替わりもあり、たくさんのカフェ、洋菓子店もできました。

また、少し大通りを外れれば隠れ家のようなお店もあるので、発見するのも楽しみの1つ。足を運んでお気に入りのお店を見つけてみて下さいね。ついつい寄り道が長くなってしまうかもしれません。

日当たりのいい通りなので、暑い日は日傘や帽子をお忘れなく。

由比ガ浜大通り
住所:神奈川県鎌倉市由比ガ浜周辺
アクセス:JR横須賀線鎌倉駅から約徒歩13分、江ノ電和田塚駅から約徒歩6分