贈りものに最適な銅・錫・銀。由比ガ浜大通りの「鎌倉清雅堂」
2021年8月17日

特別な日の贈りもの。恋人や夫婦ならばジュエリーが頭に浮かびますが、目上の人やお世話になった人、また両親へのものだったら何を選びますか?

そんな場面にあうお店を探して出会ったのが「鎌倉清雅堂」。鎌倉駅から江ノ電・長谷駅の方まで続く由比ガ浜大通りにあるお店です。

金婚式のプレゼントに酒器を。もらったらうれしいが揃う店

「鎌倉清雅堂」は由比ガ浜大通り、鎌倉文学館からも近い場所にあります。磨き上げられたガラス戸を開ければ、さまざまな酒器や皿などが飾られています。

普段なら敷居が高く感じられる類のお店ですが、両親の金婚式のプレゼントを探していたのでぴったり。こちらで扱っているのは、銅・錫・銀を材料にした茶器、酒器、文房具、食器、花器といったもの。

入り口に並んでいたコップは銅のフリーカップ。錫がコーティングされていました。
お値段は、というと商品にもよりますが6,000円前後のものも。思ったよりもリーズナブルな印象です。

今回、考えていたのは錫の酒器。ちょっといい料理屋さんに行くと、お酒を錫のちろりでいただくことがあったので、家でも夫婦たまには仲良くお酒を、と思ったからでした。

ご存じの人も多いかもしれませんが、錫が酒器に最適と言われている理由は、錫は熱伝導率がいいので、熱燗はすぐ熱く冷酒はすぐ冷えて味を損なわないと言われているためです。また、錫には浄化作用があって雑味が抜けるとも。

錫の輝きは銀とは違ってなんだか温かいような気がするのもその理由の1つでした。錫のぐい飲みは、6,000円~7,000円前後でした。2つ購入するので手頃な価格です。

購入したのは1年ほど前のことでしたが、とてもよろこんでもらえました。

鎚起(ついき)とは?一つしかないオリジナル

ここ、「鎌倉清雅堂」にある商品は、一部違うのものもありますが、鎚起作家・西片正さんの作品やその息子である西片亮太さんの作品が工房からつくられてそのままここで販売されています。

その作品は鎚起によるもの。鎚起とは1枚の板を叩いて伸ばして形つくっていくことを指すそう。

ここにある作品はすべて手作業でつくられた唯一無二の一点ものばかり。そんなストーリーを聞くとますますその作品に愛着が出てきますよね。

西片正さんは現代工芸美術家協会の理事でもあります。

つくり手の作品がダイレクトに。「鎌倉清雅堂」

西片正(以降、西方)さんは、新潟県燕市の出身で現在、故郷である新潟で「清雅堂」を開いています。「鎌倉清雅堂」は、そこから名付けられています。

この鎌倉の地に開店したのが今から25年前。西方さんが古都・鎌倉でつくった酒器や茶器を毎日の生活に取り入れて欲しいとの想いから始めたといいます。

以前は問屋を介してデパートや専門店などで手にすることが多かった作品が、直販という形でダイレクトにつくり手から使う人に伝わるようになったそう。

その距離の近さは作品として飾られるよりも道具として、生活に溶け込んでいくのかもしれません。

大切にモノを使う。その基本に立ち返る。
もし、プレゼントに、そして自分のご褒美に何か探しているようなら「鎌倉清雅堂」をのぞいてみて下さい。

きっと、お気に入りのものがみつかると思いますよ。

鎌倉清雅堂
住所:神奈川県鎌倉市長谷2‐5‐39
アクセス:JR横須賀線鎌倉駅から徒歩18分、江ノ電長谷駅から約徒歩5分
TEL:0467-23-6121
営業時間:10:00 ~ 18:00
定休日:水曜日